子育て

【体験談】0歳の子供を亡くしたときにかけてもらえて嬉しかった言葉と絶対に言われたくない言葉12選。ショックを受けている親の支えになる行動とは?

次男を生後8か月で亡くしました

長男が2歳半のとき、生後6か月の次男が乳幼児突然死症候群の一歩手前状態となり、そこから2か月間の入院のすえ生後8か月で亡くなりました。

入院中の2か月間は意識が戻らなくてもたくさん話しかけて、たくさん触れて、愛情を伝えることができたので、最期を迎えるときは心から「ありがとう」を伝えてお見送りすることができました。

家族にとって本当につらい出来事でしたが、私たちの周りには素敵な友人、同僚がおり、その方々からいただいた言葉、行動が本当に救いになり、支えになり、とても感謝しています。

中には言われたくなかった言葉、取られたくなかった行動もあったため、そちらも合わせて具体的な事例をあげながら実体験に基づいて紹介したいと思います。

こちらの記事を読んで、ショックを受けている親の気持ちに寄り添える方が増えて、

お子さんを亡くしたご家族の気持ちが少しでも軽やかになりますように。

かけてもらえてうれしかった言葉11選

ここでは、友人と同僚からもらった言葉で嬉しかったものをご紹介します。

ポイントは「親の気持ちに寄り添っている」「すぐ連絡をくれる」かどうかです。

  • 親の気持ちを代弁してくれる言葉
  • ひとりじゃないと思える言葉
  • 周りにも亡くなった子どものことが記憶に残り続けると思える言葉
  • 亡くなった子どもが「幸せだった」に違いないと思わせてくれる言葉

友人の言葉①親の気持ちを代弁してくれる言葉

自分でもまだこれから受け入れていかなくちゃいけない時期に連絡くれてありがとう。

まだ受け入れ切れていない時期で、連絡すること自体もつらかったので、その気持ちを理解してくれているのが嬉しかったです。

連絡もらって信じられない気持ちというか、信じたくない気持ち。お願いだから、○○くんを家族みんなの元に返してくださいって気持ち。みんな待ってるから。でもそれがかなわないなんて。それなら、少しでも長く、家族がたくさん○○くんに会えますように。いっぱい抱っこして、なでなでして、○○くんのにおいをかいで○○くんにみんなの気持ちがたくさん伝わりますように。

余命宣告をうけたあと、受け入れなきゃいけないと思いながらもどこかで「信じたくない」「帰ってきて」と思っていた時期で、現実を受け入れたくない親の気持ちを代弁してくれている寄り添う言葉をもらえて、蓋をしようとしていた感情を外に出させてくれたことが救われました。自分の中にため込んでいたらいつまでも立ち直れなかったかもしれません。思いっきり泣くことができました。

友人の言葉②ひとりじゃないと思える言葉

(ママの名前)と会ってハグしてあげたい。辛いね、でも私たちがいるからね。頼ってほしい、なんでも言ってね。

私には辛いときに甘えられる友人がいるんだと思えてとても救われました。

(ママの名前)も(パパの名前)も私たちには想像しきれないほどの悲しみを感じているよね。すべてを分かり得ることは無いかもしれないけど、私たちはつねに○○家と気持ちはひとつだから。

自分たち家族の状況を理解してくれて、一緒に悲しんでくれて、寄り添ってくれる存在がいると思えることがとても支えになりました。

友人からの言葉③周りにも亡くなった子どものことが記憶に残り続けると思える言葉

○○くんが最期を迎えるそのときも、天国へ行ってからも、○○くんのこと忘れないよ。

短い命だったけど、みんなの記憶に残り続けてくれることが嬉しくて涙が出ました。

友人からの言葉④亡くなった子どもが「幸せだった」に違いないと思わせてくれる言葉

○○くん、○○家に生まれてきてとっても幸せだったと思う。たくさんの愛に包まれていたことは(ママの名前)の話を聞けばわかる。

こんなに愛してくれて、明るくて前向きで強いママとパパのもとに産まれてこれて、○○くんは幸せな人生だったと思う。

次男に「短いながらも幸せな人生を送れた」って思ってくれることほど嬉しいことは無いので、こんな風に言ってもらえてとても嬉しかったです。

同僚からの言葉①親の気持ちを代弁してくれる言葉

○○くんの訃報を聞き、涙が出て止まりません。ご両親のお心を思うと言葉が見つかりません。謹んでご冥福を深くお祈りし、お悔やみ申し上げます。

会社には直属の上司に報告し、上司にお願いして人事部経由で社告をだしていただき全体通知がされたのですが、社告が掲載されてすぐにこのご連絡をいただきました。すぐ反応してご連絡いただけたことがとても嬉しかったです。かける言葉が見つからなければ「言葉が見つからない」と声を掛けて大丈夫です!

とても驚きました。悲しみの最中に、私の言葉など何の埋め合わせにもならないけれど、本当に心から○○くんのご冥福をお祈りします。

「ご冥福をお祈りします」という定番の言葉も、こんな風に心を込めていただけるととても嬉しいです。

同僚からの言葉②ひとりじゃないと思える言葉

○○くんの逝去について、上司の○○さんから伺いました。気丈にふるまっていたと聞いていますが、○○さんやご家族の心痛を想像するのが難しいほどの深い悲しみにあると思います。社告を見た社員の方からも○○さんの気持ちを思いやる声を聞いています。○○さんとご家族の気持ちに少しでも寄り添いたい思う仲間がいることをお伝えしたくてご連絡しました。心よりお悔やみ申し上げます。

気持ちに寄り添ったお言葉と、周りの反応がわかる内容が書かれていてとても嬉しかったです。

絶対に言われたくない言葉3選

中には言われたくなかった言葉もあります。

ここでのポイントも「親の気持ちに寄り添っている」かどうかです。

  • 子どもの死の捉え方が親と違う、否定される
  • 経験談(親の死、流産死産など)を例えに出して励まされる
  • 「がんばれ」と応援される
  • 「いつまでも悲しまないでね」と言われる

子どもの死の捉え方が親と違う、否定される

天寿を全うしたんですね

家族が「天寿を全うした」と思っている場合はいいのですが、私たちの場合この言葉をもらった時期が「次男は空に忘れ物を取りに行って、しばらくしたら第3子として戻ってくる」と信じていた時期だったので、天寿を全うしたとは思えず、言われてとても嫌な気持ちになりました。(すべてを受け入れることができた今言われる分には問題ないのですが)家族が信じていることがあるなら、それを肯定する言葉をかけるのがいいかと思います。

経験談(親の死、流産死産など)を例えに出して励まされる

最近父親が亡くなったから、お気持ちよくわかります

家族を亡くす経験はとてもつらく、親を亡くすことも言葉で表せないほど悲しい経験ですが、親を亡くすことと子供を亡くすことは同じではないと思っています。親は寿命の観点から自分より先に天国に行ってしまうことはなんとなく覚悟はできていても、自分の子どもは自分より長生きするものだとどこかで思い込んでいるのでそのショックは計り知れないものがあり、経験しないとわからない悲しみがあると思うので、同義として扱わないほうがお子さんを亡くしたご家族の気持ちに寄り添えるのではと思います。

うちの子も一人目が死産だったのでお気持ちよくわかります

すべてを受け入れられた今は、子供を亡くすという同じ体験ですし、流産死産を経験した方でないとわからない悲しみの中話してくださったことはすごくありがたいですし、経験談から寄り添いたいと思っていただけた気持ちが嬉しいと思えるのですが、亡くしてまだ時間が経ってないうちにこの言葉を言われたときに、しかも言われたのが心療内科の先生だったのでなおさら「うちの子は8か月まで生きた。家族のことも認識していたし、あやせば笑顔になった。旅行の思い出もある。一緒にしないで…!」と思ってしまい、とても嫌な気持ちになりました。

亡くしてすぐの方には、自分の経験談を出すことや「お気持ちよくわかります」という表現は控え、寄り添う声掛けができる方が増えたらいいなと思います。

「がんばれ」と応援される

私の周りにはこういう方はいませんでしたが、これ以上ない悲しみのなか前を向こうとがんばっているところなので、「がんばれ」は避けるべき言葉です。

「いつまでも悲しまないでね」「時間が解決するよ」と言われる

これも私の周りにはいませんでしたが、いつまでも悲しんではいけないと頭ではわかっていても、最愛の子を亡くしたショックからそう簡単には立ち直れません。悲しみは形は変わっても涙が枯れることは無いので、子どもを想って悲しむこともあって当然。ゆっくりと受け入れられていくことなので、こういった言葉も避けた方がいいと思います。

時間が解決するというのは実際に時間が経ってから思えることで、私たちも時間が経った今だから思えているけれど、亡くしてすぐの時期には言われたくない言葉だなと思います。

取られたくなかった行動

取られたくなかった行動もあったので紹介します。

何も声を掛けられない

会社の同僚には社告で通知されたというのもありますが、社告のあとに連絡をいただけた方が数人しかおらず、寂しい思いをしました。また、長男が通っていた保育園にも次男の状況を連絡していたのですが、声をかけていただいたのは園長先生のみで、ほかの先生方には何も声を掛けていただけず…何事も無かったかのような、腫れ物に触るような対応を取られてしまったことがとても悲しかったです。

「子供を亡くした親 かける言葉」などで検索すると「ふれない」「そっとしておく」という結果が出てきますが、私の場合は実際そんなことは全くなかったので、声を掛けない対応をした方は、もしかしたらこの内容を読んでいるのではと思い悲しかったです。

支えになった行動4選

友人や同僚の支えになった行動を紹介します。

連絡したらすぐ電話してくれて一緒に泣いてくれた

「びっくりして、でもなんて声掛けたらいいのかわからなくて、○○の気持ちを考えると辛すぎて…いてもたってもいられなくて電話しちゃった」と、親友から突然の電話をもらえて、電話口で一緒に泣いてくれました。本当に救われました。突然の電話なのでもし手が離せず出られなかったとしても、電話をかけようとしてくれた行動がとても嬉しいです。「不在着信+上記のメッセージ」だけでも気持ちは十分伝わります。

美しい花束をいただいた

自宅にある遺影の周りが美しいお花で華やかになるのはやはり嬉しいです。どんないただきものよりもお花が嬉しかったです。マナーとして白で統一されたフラワーアレンジメントや花束をいただくことが多かったのですが、私はカラフルなお花も次男の笑顔と合っていて嬉しかったので、事前に聞けるなら遺族に聞いてみても良いかもしれません。ただし、造花、ドライフラワー、トゲのあるお花はNGです。お花屋さんに相談してみましょう!

遠くに住んでいる場合や同僚の場合など、自宅に直接訪問して届けることができなくても、事前に住所を聞いて、お花を贈るサービスを利用して届けるのでも十分気持ちは伝わります。

お家に手を合わせに行きたい、お線香あげにいきたい、と言ってくれた

我が家は次男のお通夜、お葬式はせず、家族だけでお見送りしたのもあって、落ち着いてから次男に直接会いに来てくれるのが何よりも一番嬉しかったです。上記の花束と一緒にお家に来てくれる素敵な友人が何人もいて、本当に嬉しかったです。

部屋に飾ってある写真をたくさん見てくれた

「今度会いに行かせてね!その時たくさん○○くんの写真見せてね♡」と言ってくれていた友達が実際に家に来てくれた際に、部屋にたくさん飾ってある思い出が詰まった写真を見てくれたのはすごく嬉しかったです!「この笑顔かわいい~♡」「これは何か月の時?♪」と写真を見ながら亡くなった子の思い出を楽しく振り返られるのは、きっと次男も喜んでいるだろうな~と思えるので幸せでした♡

さいごに

私自身、周りにはお子さんが亡くなった友人知人がおらず、自分が一番最初となったので、悲しんでいるときにこんなにも寄り添ってくれる友人、同僚がいて感動しました。

もし逆の立場になったとき、私も友人、同僚に寄り添える対応を取りたいと思いましたし、周りの言葉、行動によってお子さんを亡くしたご家族の気持ちをより一層支えられる素敵な世の中になるといいなと願っています。